2007-01-01から1年間の記事一覧

最終日

渋谷にある某英語塾でのバイト最終日。留学の前後あわせて約3年ほどやった。生徒たちに花束、箱一杯のスナック菓子など貰う。嬉しい。君たちも、これからとりあえずは受験に向けてがんばってください(と、誰も知らないところでエールを送る)。もちろん、…

バベットの晩餐会

引き続き、箱のなかから出てきた昔の本を拾い読み。 バベットの晩餐会 (ちくま文庫)作者: イサクディーネセン,Isak Dienesen,桝田啓介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1992/02/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 30回この商品を含むブログ (25件) を見…

蔵書の荷解きをする

遅ればせながらようやく引越しの具体的なプランを練ったので、荷造りを始めるつもりで部屋の隅々に置いてあったダンボールを空けてみると「読んだ」という事実だけしか覚えていない蔵書がごっそり現れる。主に文庫本だが。それでも、恐ろしい物量だ…おかげで…

都路華香

都路華香展 at 東京国立近代美術館(竹橋)に行ってきた(実は昨日のこと)。華やかでなかなか良い筆名だが、彼は日本画家(男性)で、明治の末から大正時代ぐらいにかけて主に京都画壇を拠点に活躍していた。60歳前後で大成せずに逝去したのと、孝行な弟子…

最近読みたい本

世界文学空間―文学資本と文学革命作者: パスカルカザノヴァ,Pascale Casanova,岩切正一郎出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2002/12/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る The World Republic of Letters (Convergences: Inve…

銃後の日常生活

イギリス南部にあるブライトン大学が第二次大戦下の英国のHome Front(銃後)の映像アーカイヴを作成してウェブ上で公開している、という情報を、Current Awareness-Rに教えられる。ここ最近は徐々に第二次大戦前後に関心を移していこうかと思っているので、…

自戒

つねづね僕もそう思っていたのだが、2月13日付けの内田樹さんのブログになかなか痛いことが書いてあるのを読んで、「やっぱそうだよなあ…」と思ってしまう。症状の自覚はかなりある。ちょっと長くなってしまうが、自戒を込めて引用しておこう。僕らにだっ…

発言集成

権力、政治、文化(上) エドワード・W・サイード発言集成作者: エドワード・W.サイード,ゴーリヴィスワナタン,Edward W. Said,Gauri Viswanathan,大橋洋一,三浦玲一,坂野由紀子,河野真太郎,田村理香出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2007/01メディア: 単行…

天蓋

嬉しいことに、ロンドンの友人から写真メールが届く。これは大英博物館図書室の丸天井。ディケンズ、ワイルド、バーナード・ショー、19世紀以降の作家たちは、みんなみんなここで学んできたのだ。国際的にも開かれた場所だったようで、マルクスやレーニンで…

時の守護者

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち作者: 内田樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/01/31メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 96回この商品を含むブログ (664件) を見る 2002年の後半からしばらくのあいだ日本を離れていた僕には所謂「浦島…

百万羽のペンギン

http://books.guardian.co.uk/news/articles/0,,2003520,00.html 『ガーディアン』2007年2月1日の記事。英国出版大手のペンギンとレスターのデ・モントフォート大学の創作コースの共同による新しい文学実験について。その名も「ウィキ・ノベル」。作業の要領…

一極集中

最近読んだ都市論。 美しい都市・醜い都市―現代景観論 (中公新書ラクレ)作者: 五十嵐太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/10/01メディア: 新書購入: 6人 クリック: 98回この商品を含むブログ (57件) を見る 東京から考える 格差・郊外・ナショナ…

それって幾ら?

少しでも歴史に関わることをやっていたら、「それって今の幾らよ?」と思ったことは誰にでもあるはず。そんなとき、これなんかが便利そうだ。Economic History Services Website http://eh.net/

食べる絵画

食べる西洋美術史 「最後の晩餐」から読む (光文社新書)作者: 宮下規久朗出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/01/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (31件) を見る ワザとやっている可能性は大だが、タイトルのつけ方はややミ…

知のグローバリゼーション

たいそうなタイトルをつけてみたが、内容的には「日頃の素朴な疑問」コーナー。 最近の出版物にはどれもついてますよね、ISBNってやつが。よーく考えるとこれ、洋書でも和書でも区別なくみんなついてる。なんの略号なのかと思ったら、International Stan…

過程への執着

鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)作者: 菊池直恵,横見浩彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/11/30メディア: コミック購入: 1人 クリック: 51回この商品を含むブログ (235件) を見る 旧友からのお勧めで早速読んでみる。はじめはとっつきにくいが、しばらく読ん…

都市とユートピア

夢と魅惑の全体主義 (文春新書)作者: 井上章一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/09/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (41件) を見る ちょっとユニークな都市論かと思って手に取ったみたが、星3つぐらいか。内容について…

もう一つの知

Another Knowledge Is Possible: Beyond Northern Epistemologies (Reinventing Social Emancipation: Toward New Manifestos)作者: Tewolde Berhan Gebre Egziabher,Margarita Florez Alonso,Luis Carlos Arenas,Joao Paulo Borges Coelho,Boaventura De So…

開館

上空から見た国立新美術館。今日開館したようだ、いや、僕はまだ行っていませんが。設計はメタボリズム*1で有名な黒川紀章。2002年に起工し2006年に竣工した。上から見るとまるでミニチュアのようだ。相当ウネウネ。 ところで話は変わるが、2007年2月号のSTU…

翻訳者の使命

輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか? (ちくま新書)作者: 鈴木直出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 51回この商品を含むブログ (51件) を見る 不勉強な話、僕はこの著者のほかの仕事を知らず、この本を手に取っ…

近代化遺産

京都の南禅寺というお寺の境内をぶち抜いて通る、琵琶湖疏水の水路閣。明治時代のレンガ造り。1887年の起工で1890年には竣工している。工事担当者は田辺朔郎(工学博士)。しかし、われながらもっと良い写真が撮れなかったのだろうか。 ここを訪れたのはたし…

たまにはマンガも

GANTZ 20 (ヤングジャンプコミックス)作者: 奥浩哉出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/12/19メディア: コミック購入: 5人 クリック: 10回この商品を含むブログ (55件) を見る何でもない凡庸な日常に突然、大量殺戮のシーンが挿入されたりするのだが、その…

諸相

イギリス近代出版の諸相―コーヒー・ハウスから書評まで (SEKAISHISO SEMINAR)作者: 清水一嘉出版社/メーカー: 世界思想社発売日: 1999/12メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る1999年刊。『本の周辺』という名の小さな雑誌に連載…

年末年始の美術探訪②兵庫県立美術館「芸術の館」

兵庫県立美術館、別名「芸術の館」。訪れたのは1月2日。平成11年に着工して13年に竣工している。設計は安藤忠雄。JR灘駅からは歩いて7〜8分ぐらいか。運河みたいなエリアのすぐ脇に立っている、きわめて立体的な造型で、複合的な階段やスロープの部分が…

年末年始の美術探訪①ビル・ヴィオラ

2006年12月28日(木)、夕方からの仕事の前に、森美術館at六本木にて「ビル・ヴィオラ: はつゆめ」展を見た。 ヴィデオ・アートの歴史や伝統などについてはまったく予備知識を持っておらず、このジャンルに属する実作品を見た経験もほとんど無かったが、ご…

新年の抱負

ブログといっても自堕落な自分では、やっぱり毎日書くというわけにはいかないようだけど、とりあえず新年第一回。 昨年は、中盤ですでにここ数年かかりきりだった作業に(あくまでもとりあえずの)一区切りがついて、そのせいかどうかは知らないが、後半から…