2007-01-01から1年間の記事一覧

動物的な生

Life of Pi: Student Edition作者: Yann Martel出版社/メーカー: Mariner Books発売日: 2004/05/03メディア: マスマーケット クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る ひさびさに、「ページをめくる手が止まらない」といったような小説だ。「現代小…

動くもの

「レオナルド・ダ・ヴィンチ――天才の実像」展に行ってきた。展覧会に行くのは実に二ヶ月ぶりのことだから、この4、5月とどれだけ時間的に余裕のない状態だったことか…。でも、時間に追われずに絵を見るぐらいの気持ちの余裕は常に保っておきたいものだ。 …

疑似環境

The Rise of the Novel: Studies in Defoe, Richardson and Fielding作者: Ian Watt出版社/メーカー: Univ of California Pr発売日: 2001/06/04メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (3件) を見る 小説の勃興作者: イアン・ワット,藤田永祐出版社/…

近代主義者

そういえば先日、このブログを読んでくれている数少ない人たちから「最近パワーがない」と指摘されたのだが、それは本人でもつくづく自覚していて、なんというか実際的な面で時間がないと、なかなか書く気持ちになれない、という悪癖のせいである。 これはわ…

巨匠

どうやら六本木でル・コルビュジエ展が始まったようである。初日は華々しいイベントなどやっていたようだ。良い機会なので、今度行って様子を見てくることにしようかな。 なんというか、最近、アートに乾いているのが自覚されるレベルまでなってきた…うーむ…

大女優

先日見たDVD。 リバティーン [DVD]出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント発売日: 2006/11/23メディア: DVD購入: 2人 クリック: 26回この商品を含むブログ (62件) を見る 家の近所にジョニー・デップのファンが沢山住んでいるのかどうかは知る…

ゲームか…。

なんというか、これ、ゲーム機器からはしばらく遠ざかっている世代の僕としては、ちょっと驚くべきニュースである。なまじっか知らないものだから、何か驚異的な発明でもあったかのように聞こえてしまうのだけど。この学習効果はどこまでが物珍しさから来て…

ああ疲れた

金曜から3日間連続のイベントが終わる。無事に終わったのは本当に良かったし、慶すべきことなのだが、個人的には、その場にいたのにまったく参加できない、その場に集う旧知の先輩・友人たちともあまりコミュニケーションも取れやしない、そういうたいへん…

サラダ記念日

いきなり俵万智のノリだが、おそまきながら、5月18日は「大江健三郎の日」であることにいまさら気がついた。だが、この日は仕事だ!!!彼の小説の純粋な一ファンとしては、とても残念…。

声の出し方

休みボケか、いまいち講義の調子が悪かった。そういう時は声を出すときの違和感で自覚できる。どうも前もって準備をしすぎると、逆に本番で油断してしまう。ちょっと反省。

What the Dickens!

ディケンズ・パークねえ…そういえば以前、日本にもガリバー・パークなるものがありましたね。 ところで、これを読んで、なんだか笑ってしまった(もしかしたら冗談にならない、もっと深刻な問題なのかもしれないが)。でもまあ、英仏の文化的な溝はかように…

賞ほど素敵な商売は無いか?

そういえば一昨日だったか、新しい「大江健三郎賞」の発表が新聞に載っていたのが目を引いた。この賞の規定はちょっと風変わりで、普通あるはずの賞金が無くて、その代わり「英・独・仏語どれかへの翻訳出版」がオプションでつくのだそうだ。ある意味で純化…

プロパガンダ

Modernism, Media, And Propaganda: British Narrative from 1900 to 1945作者: Mark Wollaeger出版社/メーカー: Princeton Univ Pr発売日: 2006/11/06メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (4件) を見る アマゾンに注文していたものが届いたので、帰…

言葉を身にまとうこと

バルザックと小さな中国のお針子 (ハヤカワepi文庫)作者: ダイ・シージエ,新島進出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/03/08メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (23件) を見る なったばかりの文庫本を読了。文化大革命の頃の読書の禁圧の…

言論の

よし、来週は休みだ。4月はあまりの自転車操業に死ぬかと思ったので、ここは一つ腰を落ち着けて勉強したいなあ、などと今のところは甘い観測。やることは山積。 言論の自由の源流―ミルトン『アルオパジティカ』周辺 (1976年) (平凡社選書)作者: 香内三郎出版…

ポスト近代

今朝の朝日の書評欄より 「遅れ」の思考―ポスト近代を生きる作者: 春日直樹出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2007/03/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 10回この商品を含むブログ (15件) を見る なんかこの本が面白そうなので読んでみようかな…

長距離走者の憂鬱

アラン・シリトーについてはなく、仕事について。長距離走ばかりではなかなかゴールが見えず、どうしてもモラルの低下を招いてしまうので、時々短距離走も交えて、瞬発力の訓練を行っておくと、モチベーションが維持出来て良いのかも、と最近感じた。「早く…

本を燃やす

華氏451 [DVD]出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン発売日: 2005/06/24メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブログ (11件) を見る 薔薇の名前 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2005/07/29メディア: D…

新学期

がいよいよ始まった。とりあえず昨日は入学式に臨席する。新入生たちの独特の雰囲気を感ずる。壇上(のナナメ脇辺り)から学長様のお言葉を拝聴。しばらくは授業準備など、本気で忙しく。

飛行機の行き帰り

では主に映画を見ていました。今回はVAを使ってはじめてのロンドン直行便(わりかし頻繁に行っているのにね(笑))だったので余裕があったこともあるし(滞在自体はそれなりに強行軍だったけど)、なによりも選択肢が豊富だったので気になっていた作品を沢…

立ち読みパンダ

青山ブックセンターの片隅で物静かに立ち読みをするパンダ。 ところで、「立ち読み」をあえて英訳すれば "browsing" になるようだが、ちょっと妙な英語だと思う。もともとは(家畜・動物が)(若草などを)食べる、または(人が家畜を)放牧する、という意味…

『書物の出現』

の共著者だったアンリ=ジャン・マルタン(Henri-Jean Martin)が今年の1月に亡くなっていたらしく、ロジェ・シャルチエがその死を悼んだ弔事を書いていて、その英訳がこちらで読める。 この記事を見つけたときは、失礼ながらちょっとびっくりしてしまった。…

ヴェンデッタ

Vフォー・ヴェンデッタ [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/09/08メディア: DVD クリック: 24回この商品を含むブログ (103件) を見る 新居にはテレビが無いので、とりあえずDVDなど見てます。未来のイギリスを舞台にした『1984年…

人文学教育推進

某所でイェール大学からの来賓達による「人文学教育推進のためのセミナー」というのを見に行く。アメリカではリベラル・エデュケーションがとても重視されており、四年生大学での教育を職業訓練に直結させる学生はきわめて少ない、なので、人文的教養の人気…

朗読者たち

ふう、ようやく引越しが一段落した。本格的に移り住んでからも一週間程度はなんやかやと手続きで忙しく。やっぱり新しい生活を立ち上げるってのは、大変ですね。それはそれで楽しいものだけど。 読書の歴史―あるいは読者の歴史 (叢書Laurus)作者: アルベルト…

マイケル・コリンズ

マイケル・コリンズ 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2004/12/03メディア: DVDこの商品を含むブログ (5件) を見る 『麦の穂をゆらす風』でもテーマの一つになっているが、アイルランド自由国創設のための英国との条約で譲歩と…

紫の謎

夜の9時からNスペで「歌麿・紫の謎」を見た。面白い。アメリカのボストン美術館には、1910年代から資産家のスポルディング兄弟によって収集された喜多川歌麿の浮世絵コレクションがあり、それらはただでさえ褪せやすい色彩の保護のためにおよそ100年間秘蔵…

映画とモダニティ

Andrew Shail, "'She looks just like one of we-all': British cinema culture and the origins of Woolf's _Orlando_," _Critical Quarterly_, vol.48, no.2 (Summer 2006). ともに19世紀の末に起源を持っているという点では、モダニズムと映画というのは…

無題

ひらがな日本美術史 7作者: 橋本治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/02/22メディア: 大型本 クリック: 5回この商品を含むブログ (23件) を見る 新刊が出たばかり。昨日、時間があったので本屋で軽く立ち読み。橋本治のエッセイはしばしば何を言っている…

××日間世界一周

あいかわらず引越しの準備をしながら、そのあいまに軽い読書。 世界一周の誕生?グローバリズムの起源作者: 園田英弘出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/07/19メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る 鉄道・蒸気船航路・電信網の…