アーサー王
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2005/01/21
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『ブレイブハート』を薄めて部分的に『アバター』とミックスしたような作品。主役は『エリザベス』でウォルター・ローリーをやったクライヴ・オーウェン。あと、グィネヴィア役でキーラ・ナイトレイが出ているが、まさにアバター。歴史ものとしてもかなり弱いので使えなさそうなのが残念。
ブライズヘッドふたたびふたたび
- 出版社/メーカー: ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
- 発売日: 2009/03/18
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観た。昨年夏に1981年のTV版(通しで10時間ぐらいあるやつ)を観たあとなので、ダイジェスト版のように思えてしまうのはしかたない(公開当初のレヴューもそのような反応ばかりだったようだ)が、アダプテーションって本来圧縮するものですよね。その割にはキーとなる出来事は一通り踏まえている。人物造形の面でも、人間関係の点でも、分かりやすい特徴のみ抽出して強調するとこのようになるのかもしれない。といったアダプテーション問題の具体例としてはなかなかわかりやすいケースか。
解釈の点で言うと、クィア・リーディングの実践としてはどうか? いや、ゼネストがまったく端折られてしまっているし、階級の問題がやや弱くなってしまっているのは、うーん……。時代を示すサインが豪華客船と第二次大戦ぐらいしかないのはさびしい気もする。
新批評
- 作者: 越智博美
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2012/03/20
- メディア: 単行本
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国立でうえの本の合評会にお邪魔する。徹底的なリサーチで濃密に書き上げた「レイト・モダニズム」論ということになり、非常に勉強になった。この話を同時代のイギリスとどう関係づけられるか、しばらく考えなければ。ありがとうございました。
なお、余談としてひとつ面白かったのはエドガー・ライス・バロウズの『火星のプリンセス』(1912年)の主人公が「ヴァージニア紳士」であるという設定で、これは神話化された「アングロ・サクソン的アメリカ」としての南部という文脈を踏まえると非常によく理解できる、という話(131頁あたり)。ちなみにこれ、『ジョン・カーター』でしょ。このタイミングで映画化されたことにはなんか意味があるのだろうか(アメリカでは興業に失敗しているという話もあるが、どうなんだろう)。あと、原作者はターザンでも有名だけど、それと南部はなにかの関係があるのだろうか。
おまつり
- 作者: 川端康雄,河野真太郎,佐藤元状,大貫隆史,秦邦生
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2011/09/30
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某所で上の本を使った講義がいま2回目ぐらい。最初の「イギリス祭」についての導入はなかなか好評で、これをイントロに選んだK先生の慧眼が光っている。こうやって口頭で話すと、その話題がどれだけ効果的かよくわかりますね。つぎはハンフリー・ジェニングズからニュー・ウェイヴ映画に話をつなぐつもり。
※1951年の労働党敗北の話をした帰りぎわ、クラスメートと「労働党ってかわいそう」と話している学生さんがいたが、これってどういう心理なのか興味深い。わたしの語り口の問題か。
ストライキ
- 作者: Jonathan Coe
- 出版社/メーカー: Penguin
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これを読み終わる。面白いです。70年代のストの時代を背景にした青春小説なわけだが、プログレからパンクへといった移り変わりも主人公たちの時代経験に編みこまれている。主人公の弟は続編でニュー・レイバーの若い政治家になるアンファン・テリブルなのだが、その13歳くらいの少年が鼻歌でセックス・ピストルズを得意げに歌う。作者はパンクをあまり評価していないのかな。でも、こういう歴史(現代史)を織り込んだフィクションって、アンドレア・レヴィとか最近はやっているのだろうか。