ブライズヘッドふたたびふたたび

情愛と友情 [DVD]

情愛と友情 [DVD]

観た。昨年夏に1981年のTV版(通しで10時間ぐらいあるやつ)を観たあとなので、ダイジェスト版のように思えてしまうのはしかたない(公開当初のレヴューもそのような反応ばかりだったようだ)が、アダプテーションって本来圧縮するものですよね。その割にはキーとなる出来事は一通り踏まえている。人物造形の面でも、人間関係の点でも、分かりやすい特徴のみ抽出して強調するとこのようになるのかもしれない。といったアダプテーション問題の具体例としてはなかなかわかりやすいケースか。

解釈の点で言うと、クィア・リーディングの実践としてはどうか? いや、ゼネストがまったく端折られてしまっているし、階級の問題がやや弱くなってしまっているのは、うーん……。時代を示すサインが豪華客船と第二次大戦ぐらいしかないのはさびしい気もする。