リベラリズム/帝国
昨日の研究会。
帝国の文化とリベラル・イングランド―戦間期イギリスのモダニティ
- 作者: 大田信良
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2010/10/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 大谷伴子・松本朗・大田信良・加藤めぐみ・木下誠・前協子
- 出版社/メーカー: ぎょうせい
- 発売日: 2010/04/14
- メディア: 単行本
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年末にもかかわらず皆非常に熱心で、授業が一段落してから頭が休止モードに入っていた自分も刺激を受ける。この二冊をセットで読むと著者の考える二十世紀の見取り図が徐々に浮かび上がってくる。つまり、アリギ/ジェイムソンのラインで「金融資本」の歴史化を、ということになるわけだが、同時に30年代、40年代の変容との関係で、リベラリズム/戦争というセットも大事という意見も出ていて、そこはなるほどと思った。つまり一方で抽象的な構造がせり出しているような気がするのに、他方でむき出しの暴力もあるわけで、説明しづらい。
ひとつ勉強になったのは、アメリカ政治史との関係で、「タマニー派」や「マシン政治」という用語があるらしいということで、これは言葉そのものを知らなかったので参考になる。
ところで前者は、吉祥寺のジュンク堂で見かけたが、それが「イギリス史」の棚だったのは、やっぱりそういうことになるのかな、と思った。後者で紹介されている映画は知らないものばかりなので、非常に参考になる。自分でDVDを観る楽しみもありますね。