タイムライン(視覚的)

大英図書館が本日(昨日か?)公開した"Timelines"というウェブサイトが面白い。


これは、1200年代から現代に至るメジャーな歴史的出来事を10年毎にピックアップして、それを貴重な文書・イメージ・音声などとリンクさせたもの。"Active Timelines"と"Comparison Timelines"とを並列することもできるようになっていて、例えば前者では"Power, Politics, and Rebellion"後者では"Literature, Art and Entertainment"を選ぶと、政治史と文化史の視覚的な対比ができる。1920年代にコマを合わせると、前者は"The General Strike"と"The Great Depression"の二つ、後者でピックアップされたのはなんとウルフの『ダロウェイ夫人』の原稿のイメージだったりして、なかなか強烈なコントラスト(しかしウルフの手書き文字、これは判読できないわ……)。


ただ、20世紀になると30年代、40年代の文化史が空欄になっていたり(戦争中が「文化ブーム」の時代であったことはいまでは定説になっているのに)、10年毎にひとつ〜多くて2、3の代表例しか挙がっていなかったり、その点ではまだまだ物足りなさもあるが、これからデータを増やしていく予定はあるのか。文学作品への直接の言及が、ウルフ以降はないのもさびしい(ペンギンのチャタレー裁判を除く)。逆に18、19世紀あたりは充実している。最近になればなるほど史料が多すぎて、選別に手間取るということはあるのかもしれない。


使いようによってはいい教育ツールになるかも。学生さんの想像力を刺激してくれるかもしれない。教室にワイヤレスが入っているかどうか。


※以上、いったん昨日のエントリーに書いたけど、あとで見つけやすいように別の日に移しておこう。