嵐の前の静けさ
という感じのここ数日。採点などしつつ、しばらく近辺で話題になっていたもの関連で以下のものを読む。
- 作者: 橘木俊詔,山森亮
- 出版社/メーカー: 人文書院
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 単行本
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なるほどと思ったのは、「社会保険方式か、それとも税方式か」という問題で、その道のひとにはあたりまえの対立軸なのかもしれないが、日本のシステムとの対比でイギリスの事例を考える上で参考になりそう。また、イギリスの福祉制度においても医療だけはシステム的にややユニーク。
次の山森氏の発言にも注目。
つまり、保険原理で行く限り、やはり一番金銭的に困っている人がそこから弾かれるというのは、雇用保険であろうと介護保険であろうと医療保険であろうと年金であろうと、まさしく日本で保険方式をとるが故の問題点であるということではないかと思います。*1
問題は、「左派」はなぜか歴史的に保険料方式にこだわってきた伝統があり、そこからの発想の転換がなかなか難しいということらしい。たしかにこう、かなり大きな発想の転換ですよね。
*1:同書191ページ