暴力的な

二月に入ってからは月日の過ぎるのがことさらに早く、気がついたらもう10日も経っている。まあ、仕事はひと山越えたような気もするが……。


Theorists of Modernist Poetry: T.S. Eliot, T.E. Hulme, Ezra Pound (Routledge Critical Thinkers)

Theorists of Modernist Poetry: T.S. Eliot, T.E. Hulme, Ezra Pound (Routledge Critical Thinkers)


来年度のことを考えながら、行き帰りの電車のなかで読了。難解な詩作品の稠密な読解というしばしば面倒にもなりかねない作業はとりあえず脇に置いておいて、100ページたかだかでモダニスト詩人たちを「理論家」として要約してみよう、というある意味暴力的な試みなのだが、この本は記述が簡潔かつクリアカットできわめて読みやすいし、最新の議論も踏まえながら書いてあるので、教えられるところもあった。学部生でも使えるのじゃないかな。まあ、当然、教科書市場を当てしてに出しているのだろうが(でも、専門家の立場に立って考えたら、どうだろう…)。


同シリーズの小説家編も目を通しているけど、こちらはいまのところ書き方がまどろっこしくて、良くないと思う。シリーズものは当たりはずれが大きくていけない。