カタログ

仕事帰りに近所の古本屋に寄ったら、いくつかカタログの掘り出し物が。まずは1987年の冬に国立西洋美術館で開かれた、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館所蔵による『イギリスのカリカチュア』展。ホガース以前から、ローランドソン、ギルレイ、ドイル、リーチ、テニエル、などなど。一人一人を詳しく見せるというよりも、流れを大切にしたコレクションで、歴史を知るのによさそう。


次はカタログではなくて、『芸術新潮』の2003年6月号。特集は「ヴィクトリア朝の戦うヌード」。2001年にテイト・ブリテンでやった_Exposed: The Victorian Nude_のほうはよく知っていて、カタログも見たことがあったが、2003年に神戸と東京芸大美術館でもこの展示を再構成したものがやっていたということにははじめて気がついた。この特集号には谷田博幸氏の解説がついていてこれが秀逸。これだけで1回授業ができそうですね。


最後は『未来派 1909-1944』展のカタログ。1992年セゾン美術館を皮切りに北海道、東北、近畿を巡回した展覧会。これは400ページ近い、ものすごく充実したものだ。絵画に留まらず、演劇・ショー、インテリア、ファッション、建築、著作、etc、とあらゆる面を網羅的に扱っている。「未来派創立宣言」から「政党宣言」に至る一連のマニフェストの翻訳も掲載されている。ちょっと高い買い物かと思ったが、後でネットで相場を見てみたら2分の1程度の値段だった。そういえば、あと2年で100周年なんですよね、これ。


たまにこういうことがあると、恵まれた住環境だと思う。嬉しい。