ラカン主義ハムレット

試験も終わり、別のもっと大事な試験がはじまるまえの谷間の時期、ひさびさに似非研究者的生活を過ごす。


ネットを見ていたら、一昨年から昨年にかけて「Critchley-Zizek論争」なるものがあったことを知る。後者はさることながら、前者は以前イギリスで現象学のエポケーの再評価みたいな話をしていたのを聞いたことがあって、その時は同じパネルのオックスブリッジ教授が「一蹴」みたいなリアクションをしていて*1、やっぱ英国では「大陸哲学」はマージナルなんだなあ、という印象ぐらいしか持ってなかったが、いつのまにかずいぶん出世したらしく、いまニューヨークにいるとか。


このエッセイによると、クリッチリーは「新無政府主義」、ジジェクは「スロヴェニアハムレット」(?)ということになるらしい。なるほど…(といっても、後者の著作をここ最近ほとんど読んでいないので、この診断が正しいかどうかは僕が判断できることではありませんが)。「アナキスト」を自称するクリッチリーなわけだけど、なにやらアヴァンギャルドな活動もしているらしく、やはりこの二つはなぜか相性がいいみたいですね。

*1:いま思い返すと、このときのパネリストはSimon BlackburnとJonathan Dollimoreではなかったかと思う。みょうな組み合わせ。