陰謀理論

「来年のことを話すと鬼が笑う」らしいのだが、その用事もあって午前中出勤、その後、夕方から御茶ノ水に出向いて印刷所から郵送されてきていた書類を回収。3校ともなるとそろそろ大詰めか。もう誰もいないかと思ったら、まだ事務員さんたちが居て黙々とお仕事をなさっていた。頭が下がる。見えないところでの努力。


先週末、先々週末と、なにやらせわしない日々を送っていたので、こうやって金曜の夜に、うちに帰って心安らかにブログを書くのが久しぶりのような気がする。10月はけっこう忙しかったが、11月もけっこう修羅場。告知も出たようだし、12月のシンポの準備もそろそろ真剣になってはじめないと。ようやく文献が出揃い始めたばっかりぐらいなんですが…(汗)。



勤め先の図書館で。パラノイア的な知への欲望と陰謀理論の発生を、近代社会における〈物語〉という問題へとつなげて考える本。19世紀のポーとディケンズから、著者が「革命小説」「初期モダニズム・スパイ小説」等と呼ぶ、20世紀初頭のイギリス小説まで。よく書けている博論、といった感じなんだけど、読む僕らにとって、「本」をもっと魅力的にするものはいったい何なのか、最近ときどき考えこんでいる。アカデミズムとマーケットのあいだの、その〈プラスα〉とは。*1

*1:と、こんなことを書くのは自分のなかの焦りが関係しているに違いない…。